最近色んなベンチャー企業がバイラルメディアの運営に乗り出しているようで、Facebookでよくフィードが流れているのを見る方も多いのではないでしょうか。現在では他社との差別化を図ろうと「ペット」や「サッカー」などニッチな分野に特化したバイラルメディアまであるようです。私は以前2chまとめサイトを運営していた訳ですが、その立場から考えると正直日本のバイラルメディアは上手くいかないと思います。それではその理由をまとめていきます。

その①参入障壁の低さ故のレッドオーシャン

バイラルメディアは2chまとめサイトと同じく、その参入障壁の低さから今やレッドオーシャンと化しています。レッドオーシャンになると、とにかく更新量で勝負するしかなくなり、現場は疲弊するでしょう。

分かりやすく例えるとハムスターのカラカラを半永久的にひたすら回し続けることになります。ですので、上記に述べたようなニッチ分野に特化して差別化を図っていかないと生き残りは厳しいと言えるでしょう。

その②マネタイズの難しさ

2chまとめサイトの収益例を紹介します。2chまとめサイトは主に次の3タイプで収益を上げています。「Googleアドセンスなどのクリック広告」「Amazonや楽天などのアフィリエイト」「金額が固定されたバナー広告(純広告)」。

このうち、1バナー月額10万円などの純広告はよっぽどの大手クラスにならないと厳しく、2chまとめサイト管理人同士でも純広告を入れることは大手クラスへの仲間入りとも言われています。 1クリックあたり30~40円もするGoogleアドセンスを導入出来れば良いですが、多くの2chまとめサイトはエロ系コンテンツを扱っているためGoogleアドセンス以外の1クリック10円程度のクリック広告を入れているところがほとんどです。

クリック広告の入れ方にもよりますが、通常、2chまとめサイトのクリック率は0.2%行けば良い方なので、Googleアドセンス以外のクリック広告(クリック率0.2%・単価10円と仮定)で1日1万円を稼ごうと思ったら、500,000PVが必要になる訳です。1日500,000PVといえば、皆さんが一度は名前を聞いたことのあるような有名2chまとめサイトクラスです。

バイラルメディアでは恐らくGoogleアドセンスを入れているところが多いと予想されるため、1日1万円を稼ぐにはそう難しくないと思いますが、企業で運営するとなると相当マネタイズは厳しいと思います。

また、バイラルメディアはFacebookに広告を出し、シェアやいいね!で情報を拡散させているところが多く見受けられますが、そのためのFacebook広告費を考えると、むしろ収支はマイナスになってしまうと思います。

実際、サイバーエージェントが運営していたいくつかのバイラルメディアがサービスを終了することを発表したり更新停止になっていますが、バイラルメディアを取り巻く現実は厳しいようです。

その③独自性のなさ

2chまとめサイトがまさにそうですが、今や「ハム速」「痛いニュース」「はちま寄稿」などの最大手を除きニッチな分野に特化したり差別化していかないと生き残れない時代です。むしろ「ハム速→癒しの動物画像紹介」「はちま寄稿→どこよりも早く最新ニュースをまとめて紹介」など、最大手ですら現況に慢心せず危機感を覚え、差別化しようと試行錯誤しています。

どちらも費用をかけずにソーシャルメディアを駆使しバズを起こしやすい工夫がされています。そこでバイラルメディアを見ていくと、正直どれも「らばQ」や「カラパイア」「NAVERまとめ」などで過去に紹介されたネタの2番煎じになっており、バイラルメディア同士でバズったネタをパクり合ったりしてサイトの独自性がありません。

そうなると、他に似たようなことを取り上げるサイトが出てきた際にそちらにファンが移ってしまう可能性があることは容易に想像出来ます。

これからのバイラルメディアが生き残る道

上記のように、これからのバイラルメディアが生き残るためには「独自性」が必要だと私は思っています。「そのサイトでしか知れない情報」を扱うことでサイトの価値が高まり、固定ファンが付くのだと思います。そのためには他のサイトでも見れるネタ・動画を貼るだけのようなパクられやすいネタを扱っていてはダメです。

また、今後は「なんだこれ全然収益化できねーじゃん」ということで撤退していくバイラルメディアが相次ぐと思います。2chまとめサイトを例にとると、稼げるバイラルメディアでも純広告+クリック広告+アフィリエイトなどで売上100万~300万位が限界ではないかと見積もっています。ですので、あくまで主幹事業ではなくサブ事業として2~3人のチームを作って運営していくのが良いのではないかと思います。

と、色々と書き連ねましたが、2chまとめサイト運営に関わっていた経験から言うと、「そんな簡単にマネタイズ出来ないよー」ということです。

スタートアップのベンチャー企業の中には「手っ取り早くお金を稼げそうだし、うちもバイラルメディアに参入しようかな」と思っている方もいると思いますが、正直オススメ出来ませんということをお伝えしておきます。

※こちらの記事は1年ほど前に別のブログ(現在は削除済み)で書いたものを書き直しました。

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